NHK党の立花孝志氏が「これからも人種差別します。怖いから」「自分の母国でまっとうに生きてない人たちが難民とかって来てるわけです」とヘイトスピーチ。まっとうに生きてないのはあんたやろ!
私が1988年に司法試験に合格してからもう37年にもなるのですが、当時から
「差別的表現にも表現の自由は認められるか」
という論点が憲法の科目にはありました。
当時の「表現の自由戦士」=表現の自由至上主義論者だったわたくしは、司法試験受験生として、差別的表現にも表現の自由は認められ、他人の人権を侵害する限りにおいて制限されるという説に立っていました。
それが当時の憲法学界の多数説でもありました。
その最大の理由は表現の自由に自己統治と自己実現の価値があり、人権カタログの中でも雄欠的な地位が認められる非常に重要な人権だということと、表現の自由の保障が及ばない差別的表現のカテゴライズが難しいということがありました。
しかし、憲法学界でも今は差別的表現には表現の自由の保障はそもそも及ばないという学説が多数になっていますし、わたくしも改説して、今では一定の差別的表現には表現の自由はないという考え方に変わりました。
憲法学界も私も考え方が変わった一つには、1969年に発効した人種差別撤廃条約に日本が1995年に加入して、国連からも日本がヘイトスピーチを野放しにしていることが再三にわたって警告を受けてきていることが理由の一つに挙げられます。
そして何より、2007年に桜井誠を初代会長として正式に発足した在日特権を許さない市民の会(在特会)による目に余るヘイトスピーチの横行が差別的表現が原則自由から原則禁止に大転換となった最大の理由です。
2010年には在特会メンバーが徳島県教職員組合の事務所に押しかけ、建造物不法侵入・威力業務妨害で6人が有罪判決を受けました。判決では、在特会の行為が悪質かつ重大であり、差別目的であったことが認定されています 。
京都朝鮮学校への街宣事件(2009~2010年)では、京都朝鮮第一初級学校近くで、在特会メンバーが拡声器で差別的発言を繰り返し、授業を妨害しました。刑事事件としては名誉毀損罪で元幹部が罰金刑となったほか、民事でも損害賠償命令(1,220万円)と街宣禁止命令が確定しています。
2016年に国レベルで「ヘイトスピーチ解消法」が施行され、2019年には在日の方が多く暮らしヘイトスピーチも絶えなかった川崎市で、勧告→命令→氏名公表・罰金(最大50万円)という全国初の刑事罰規定を盛り込んだで「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」が制定されました。
現在、自民党のみならず、国民民主党、参政党、NHK党、日本保守党などが競い合うように外国人排斥を主張し、人種差別発言もする状況ですから、差別的表現には表現の自由はないという学説は多数説を超えて通説になっていくでしょう。

【#参政党は排外主義】参政党のキャッチフレーズ「日本人ファースト」ほど恥ずかしい宣伝文句はない。そして日本国憲法の国際協調主義に反する外国人排斥は日本に暮らす市民の誰にとってもためにならない。