2025年6月、イランに対してイスラエル、続いて米国が攻撃を行った。
先に手を出したイスラエルの行動は、ど真ん中の侵略であり、国際法違反である。
さらに、イスラエルに助太刀する形でイランの核施設を爆撃した米国の暴挙。
彼らは、イランの核開発を阻止するためだと言っている。だが、イランの核施設は一応、IAEAの監視下にある。それこそ、イラン攻撃が正当化されるなら核を隠し持っているイスラエルこそ、もっと攻撃されなければいけないことになる。だが、米国はイスラエルに大甘である。こんなダブルスタンダードでは米国が相手にされなくなっていくのも当然だ。
一方、女性を軸にイランの人権問題を指摘する向きもある。
ただ、これについては以下のことが言える。
1953年に米国CIAはせっかく民主的にできていたイランのモサデク政権を打倒。
パーレビー皇帝による独裁となった。パーレビー皇帝は今でいうところのポリコレ改革
を行いつつ、秘密警察で反対派を弾圧するという一見、ちぐはぐな路線を取った。その結果、パーレビー皇帝のバックの米国への反感はイラン民衆に蓄積された。
1979年のイラン革命でパーレビー皇帝は亡命。その後革命勢力内部での主導権争いを経てイスラム共和国になる。ご承知のとおり、女性の人権は相当厳格に規制されていた。
ただ、これは、米国への反感の勢い余ってという面も多々あった。
その後、イラン内部でも改革派・穏健派の大統領が民意で選ばれるようになると徐々に女性の人権も前進している。
ところが、イスラエルは、なぜか改革派のイランの大統領を今回暗殺しようとしていた。大統領は軽傷を負った。暗殺に成功していれば、おそらく、強硬派が次のイラン大統領になる。その結果、ますますイランとイスラエルの戦争は激化したかもしれない。
ネタニヤフ容疑者は、とにかく対立を激化させて自分への汚職疑惑から国民の目を逸らさせたいのだ。
さて、イランは世界一難民を受け入れている国でもある。イランの混乱は、
難民の人権をも後退させてしまう。
また、イラン攻撃は米国への反感を強め、逆に、人権の前進を阻んでしまう。
さらに、中国やロシアなどが相対的にマシに見えるようになってしまい、米国の
【国徳】は暴落する。その結果、米国の道連れになってさらに世界の人権が後退することにもなりかねない。
広島弁で言えば、米国は国徳がないことを自覚し、イランことをせんといてほしい。米国がイランことをすればするほど、人権は後退するのだ。
もはや、日本や欧州は、米国とは一線を画すべき時だろう。ただ、特にドイツを中心に残念ながらそれができていない。
米国トランプ政権やイスラエルのネタニヤフ容疑者の暴走が、西側の権威失墜をもたらし、さらに結果として、世界中の女性を軸とした人権の後退になりかねない。
そういう状況にいま世界はあるのではないか?
これに、西洋そのものの没落という大きな時代の波も重なっている。
米国やドイツなど米欧の旧白人帝国主義国に頼らないで人権を前進させる取り組みがいま、世界中で求められる。